のっぴきならない昨今です

デジタルものを中心に、IT系従事者のあれやこれやを徒然なるままに綴ります

その仕事、本当にその価格で頼んで大丈夫?仕事の価値とコストパフォーマンス

先日独立起業した友人と話をする機会がありました。

 
その会話の中で出てきたのが、
 

仕事の値段感覚がないクライアントが多い

 
ということでした。
 
具体的には、10日間の労働が必要な作業内容を
1週間の納期でやるように言ってくる
 
というのが典型。
 
あるいは見積もりから執拗に値引きを要求してきたり
 
受注してから作業内容を増やし、それができなければ
報酬は減額(普通にこれは下請法違反の違法行為です)
と言った例など、現場では様々なようですが・・・
 
丁度自分はマーケティングについて色々
勉強する機会があったので、
適正価格という言葉が脳裏をよぎりました。
 
高すぎるものは当然消費者は買わない。
でも、安すぎると逆に、品質に不安があるため、
やはり買ってくれる消費者は減ってしまう。
 
本来は、この感覚がアウトソーシングにも必要とされるはずです。
相手がライターにせよ、プログラマーにせよ
外注した作業内容が期待の品質に満たないということは
結果的に時間と予算の無駄遣いになってしまうため
絶対に避けたい、と思わなければ外注なんてやるもんじゃありません。
 
あとから作業内容を増やしたり、納期を短縮させることは
結局下請けには値引きをさせているのと同じです。
もちろんその分クォリティは低くてもいいというなら
理解できなくもないですが、
 
そうやって目先の金額をケチろうとする人は
「同じ単価なら、働かせるだけ働かせてやれ」
という思考に確実に陥っているため、
その裏で、不具合発生やクオリティのダウンと言った副作用があることに気づきません。
 
 
・・・
 
 
という話をした矢先
 
身内で某500円でお仕事を頼めるサービスを
利用したという話が耳に入りました。
 
もともとそのお仕事内容は500円でも破格の内容だったのです。
 
間違いなく自分だったら、
納得のいくクオリティが期待できないので
絶対に頼みません。
 
ところが、ぽつぽつ依頼が舞い込んでくるそうなのです。
 
そしてどの依頼も
クライアントの要望が非常に細かかったり
厳しかったりしたそうです。
 
中には、詳細な作業スケジュールまで組んできて
これの通りに作業して
と言われる始末。
 
うーん、このサービスっていわゆる副業として
空き時間に仕事を受注するってサービスじゃなかったのかなぁ・・・
 
と思うのですが、
やはり依頼者側は、このお仕事の相場がいくらくらいで
その金額以下であれば、クオリティを望む方がおかしい
と言った感覚は一切ないのだろうな
と感じます。
 
ちょっとやりとりを見せてもらったりしましたが
500円なのに
「金を払ってるんだから、徹底的に働けよ」
という意思がひしひしと伝わってくる感じでした。
 
もうね、ファストフードのハンバーガーセットに
お前は作り方から盛り付けまで、いちいち指図するの?
しないでしょ?
 
と言いたくなる感じでした。
 
もっとも、自分も時々アウトソーシングを利用する身なので、
そんなクライアントにならないように気をつけなきゃという
自戒の意味でも、非常に有益な実例が
身近に舞い込んでくれたものです。
 
皆さんも、人の手を借りる時は
コストとクオリティの相関関係をしっかり意識して
お互い笑顔で仕事を終えられるよう意識すると
きっと今後もしっかり仕事を受けてもらえると思います。